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- 秋冬に向けてオリジナルの糸を制作するためにミーティングを行ってきました。
秋冬に向けてオリジナルの糸を制作するためにミーティングを行ってきました。
本日もお疲れ様でした。
長かったGWも本日で終了となりました。
期間中はほんと忙しくさせていただきありがとうございます。
旅行の合間に滋賀にお立ち寄り頂いたお客様も多く
初めてご来店される方も多くおられた期間でした。
最終日はゆっくりとした営業でしたので
GW前に行かせて頂いた『三河紡毛株式会社』について
少し書かせて頂きます。
2年前よりプライベートブランドの『AGE OLD』で使用する
生地をオリジナルで作り始めました。
沢山の生地が流通していますが、イメージに近いものは
やはり中々見つからず、ヴィンテージから着想を得た
素材感や色味、柄、イメージなどを
拘って落とし込んだオリジナル生地を製作しております。
嬉しいことにオリジナル生地製作したシャツやパンツなどは
ご好評頂いていることもあり、継続して
オリジナル生地の企画をしております。
その中でこの秋冬に向けてどうしても作りたい生地がありました。
古いヴィンテージのジャケットに使われていた生地ですが
非常に複雑な素材で、その生地を作るにはベースとなる
『糸』から製作しなければ作れないことがわかりました。
現在では複雑な色味や柄を織りなす『糸』は
あまり流通しておらず、糸からの製作が必須でした。
機屋様のご紹介で向かったのは『三河紡毛株式会社』でした。
いろいろな糸を作られていますが、
特にウールに関しては日本でも有数の紡毛会社になります。
20年以上アパレルを生業としておりますので、
機屋や加工場、縫製工場などは色々と訪れておりますが、
『糸』の生産工場を見学することは初めての経験でした。
一通りの糸の生産工程をご案内して頂きました。
工場は長く使い込まれおりながらも、
とても綺麗な状態に手入れされており、
糸の品質へのこだわりと愛情をひしひしと感じました。
また見学の中で特に『ミュール織機』が印象的でした。
糸を撚って巻き取る機械なのですが、
今では生産効率の良い『リング精紡機』に変わっており
この『ミュール紡績機』を使っている工場はほぼないそうです。
遠心力を使って糸を撚る『ミュール紡績機』は
芯がしっかりとし、外側がフワッと仕上がる
とても良いクオリティの糸ができるのが魅力だそうで、
糸のクオリティに拘るためにもこの『ミュール紡績機』を
メンテナンスしながら長く使われています。
今ではこの機械を生産することは難しいそうで、
かなり希少な紡績機だそうです。
今回、初めて紡毛工場を見学させて頂きましたが、
改めて多くの人の努力や拘り、そして労力によって
1枚の洋服が作られていることを感じました。
そう言った点も含めて皆様に洋服の魅力を
お届けしたいと改めて感じております。
その後、オリジナル糸に関してミーティングを行いましたが、
150種類以上いると言われる羊毛種の中から
どの糸をどの割合でブレンドするか、またカラーをどう混ぜてるかなど
様々な表現があり、糸の奥深さに感銘を受けると共に、
企画の難しさも感じました。
糸のプロ、そして生地を織られる機屋のプロの方々の
アドバイスを頂きながら、サンプルとなる糸を
制作するところまでは進むことができました。
糸の完成、生地の完成、洋服の完成は
まだ先にはなりますが、その都度、経過を
ご報告できればと思っております。
色々と新しいことに挑戦しておりますので
是非、楽しみにして頂けると幸いです。
長くなりましたが今日はこの辺で。また明日に。