新作【AGE OLD】WEP Jacket Modify ”1990s German Black Moleskin”をリリースいたします。
新作【AGE OLD】WEP Jacket Modify ”1990s German Black Moleskin”をリリースいたします。
今週末、2020年11月14日(土)11時より店頭にて
『AGE OLD』より新作のジャケットをリリースいたします。
先日は、このジャケットに使用する
1990年代に作られたデッドストックの
ジャーマンブラックモールスキンの素材感や
生地についての背景やストーリーをご紹介致しましたが
(生地については詳しくはこちらをご覧ください)
今回はパターンやデザインなどジャケットにいての全貌をご紹介致します。
色々とこだわった部分に目を向けて頂けると幸いです。
アメリカ海軍を代表する名作『WEP Jacket』をベースにFORTらしくモディファイした1枚。
今回の新作ジャケットは個人的にも大好きで
所有しておりますアメリカ海軍を代表する
『G−8 Flight Jacket』通称『WEP Jacket』から
イメージを膨らまして作りあげました。
『WEP Jacket』は1950年代中期から1970年代中期まで
米海軍(US NAVY)で採用されていたナイロンジャケットで、
50年代後半のモデルからラベルに表記される「WEP」の文字から
「WEP JACKET」と呼ばれるようになりました。
重ね着をすることが前提としてデザインされ極端に短い丈に対して
身幅の広いシルエットとフロントの大きな2ポケットが
特徴的なジャケットになります。
その特徴的なディテールをモチーフにしながらも
無骨な中にも大人が着れる品の良さや
使いやすさ、重ね着や着こなしを楽しんで頂けるように
仕上げたジャケットが今回リリースする
【AGE OLD】WEP Jacket Modify ”1990s German Black Moleskin”になります。
バランスの良いシルエットと着やすさを意識したデザイン。
このジャケットのこだわりやポイントは多数ございますが
まず一番こだわったシルエットについて。
「WEP JACKET」の特徴でもある身幅の広さや
着丈の短さを、今の気分に落とし込み、
程よくゆとりのある身幅に対して、少し短めに設定した
シルエットに仕上げました。
「WEP JACKET」のデザインを意識しながらも
ミリタリー本来の極端な形ではなく
あくまでファッションとしてのバランスを考えて
作りあげた形になります。
程よく裾にかけてAラインに仕上げたシルエットは
動きやすく、横からの形も抜群に綺麗です。
程よく肩の落ちるシルエットですが
ダボダボとした感じはなく、
考え込んで作ったバランスの良さを感じて頂けると思います。
程よくゆとりのあるシルエットですので
中にも着込むことが可能ですので、今の時期はもちろん
寒くなった時にも重ね着を楽しんで頂ける1枚です。
パターンに関しては信頼のおけるパタンナー様に
お願いして制作していただきました。
ミリタリーを熟知した非常に稀なパタンナーで、
何度も話し込みながら
FORTの要望をうまくパターンに落とし込んでいただきました
トワルからファースト、セカンドサンプルまでを作り
何度も修正を重ねながら完成させた1枚になります。
ミリタリーをベースにしながらもミックス感のあるディテールが魅力です。
そして、ディテールは特に色々なデザインをミックスし
FORTらしさを感じて頂けるデザインになっています。
本来、リブ仕様の袖や首元のデザインですが
ミリタリーやヴィンテージを
大人っぽく、品よく着こなしたいというFORTらしい考え方をもとに
首元はドリズラージャケットののようなドックイヤー仕様に致しました。
立ち襟になることで、襟を立てて着たり、寝かして着こなしたりと
着こなしやコーディネートの幅の広がりを考えました。
袖もリブではなく、カフスにすることで
重ね着をしやすく、腕捲りなどもクールに決まるようにデザインしております。
カフスのデザインを小さく設定することで
袖も捲りやすくて、春や秋にも使い易いデザインとなっています。
特徴的なフロントの大きなポケットはそのままに、
サイドにスラッシュポケットを採用することで
ポケットにしっかりと手を入れられるように考えております。
ここのポイントは大切な方も多いのでないでしょうか。
個人的にはこのポケットの使用は
ジャケットの大切なポイントです。
シルエット、ディテールに関しても
大好きなミリタリーをベースにしながらも
”らしさ”を考えて作り込んだ1枚になります。
1990年代に作られたデッドストックの
ジャーマンブラックモールスキンの素材以外にも
使っている素材に関してはこだわりがございます。
まずこのジャケットのデザインの特徴でもある
”ボタン”には特にこだわりました。
計12個にも及ぶボタンを使用しており、ボタン選び一つで
イメージも大きく変わってくることから
慎重にボタンを選びました。
ミリタリーらしさのあるプラスチックボタンや
ビンテージらしいベークライトなども良かったのですが
品があり、この生地にしっくりくるボタンは
水牛の角を削り出した本水牛ボタンでした。
高級紳士服や高級スーツになどに使われる
高級ボタンで、なかなかカジュアルでは使わないボタンだと思います。
非常に濃い、マーブル状のブラウンで色味も非常に良く、
触った時の温かみのある自然素材は
なんとの言えない安心感があるように感じます。
削り出した側面の雰囲気も最高にクールです。
この本水牛ボタンを惜しげもなく12個使用することで
このジャケット全体の雰囲気がさらに上品に引き締まっていると思います。
そして、もう一点はジッパー。
こちらもこのジャケットの雰囲気に合わせたダブルジッパーを使用しています。
1930年代のアメリカで実在していた歴史あるジッパーブランド
『WALDES(ウォルディス)』を国内にて復刻された
ヴィンテージタイプのジッパーを使用致しております。
ジッパーの歴史の中でも一番古い製法で、エレメント素材に
アルミ、丹銅、洋白が使用されており
経年変化が楽しめて独特な雰囲気を醸し出します。
またジッパー横のテープ部分は
綿100%テープ仕様で昔ながらの力織機で製造しており
この部分も使い込むことで良い風合いになります。
生地との相性も良く、着込むことで
ヴィンテージのように育ってくる1着となります。
デザイン、パターン、ディテール、資材にいたるまで
プライベートブランドだからこそ成し得る
こだわりを詰め込んでおります。
是非、袖を通して頂ければと思います。
明日はスタイリングサンプルなどをご紹介できればと思っております。
明日も、是非、ご覧ください。